今年は初めて年間パスを買って、7月の川崎戦以外は全てホームゲームはビックアーチへ足を運びました。
アウェーも関西の三つ(長居・万博・神戸)と浦和にも足を運んで今シーズンのチームを見てきました。
開幕戦の時に、実は後半の80分過ぎくらいでチャントを歌いながら応援しつつ、じっと涙が出そうになるのを我慢していました。
「今年のチームは強い」
誰にも言えませんでしたが、心の中では目の前で繰り広げられている試合展開に感動すらしました。それくらいディフェンス時の広島が美しかった、のではあるのですが。
ただ、3月の時点でもちろん優勝なんて夢にも思ってはいませんでした。
ACL 圏内ですらどうかな、とも思ってました。
だってピークがこの開幕戦かもしれない、という疑念もあったからです。
開幕のカードが浦和に決まってから、もう決勝戦のような煽り具合をマスコミがしてましたしね。
なので調子をちょっと崩しただけであっというまに順位が落ちて行く。
昨今のJ1は本当に厳しいリーグです。
監督交代で攻撃力の低下や守備の崩壊がないかをGWくらいまでヒヤヒヤしていましたが、私の心配をよそに広島は快進撃を続けてくれました。スタートダッシュではありませんでしたが、首位まで躍り出ないとしても、ずっと一位の背中をヒタヒタとくっ付いて行っていたのが前半戦だったと思います。
もちろん11月のアウェー浦和戦などのナイーブな試合もいくつかありましたが、34試合トータルでみると数えるくらいの数であって、それも優勝争いも佳境という特殊な状況。
今年はむしろ逞しさを感じさせる試合をいくつも見せてくれていましたので、 私の心配は杞憂だったことが早々に払拭されたのは嬉しかったですね。
三大タイトルで最も価値があるものは何か、という話を友人としたことがあり、その時の私と友人で一致したのはリーグタイトルです。カップ戦はある程度の勢いがないとトーナメントを勝ち上がることはできませんが、リーグのタイトルはチームの総合力で勝ち取るものですから。
だから尚更、毎年のように上位でタイトルを争ったガンバの凄さを思い知ると同時に、二年続けて二位に甘んじたことのある川崎の現状を見るにつけ、今年のチャンスを逃したら次にタイトルに絡むことができるのはいつかをまったく想像できませんでした。
今年優勝した広島の来季の目標をどこに設定するか、となった時に「残留」が一番なんじゃないかなと思います。志が低すぎるなんてことはないと思います。25節が終わった時点で優勝が狙えるポジションにいたら、初めてそのとき連覇という目標にしてもいいんではないでしょうか。
ACL はとりあえずリーグを突破。それが全て。
あとボランチの青山と森崎和の二人が今シーズンはほぼ揃っていたことでパスワークと試合のリズムがあったのは言うまでもないことで、中心のここだけ今シーズンは人材の変わりがいなかった状態でした。中島という人材はいますが、年齢を考えると若手を使うことを考えないといけない。
ワントップは寿人/石原/平繁、右サイドはミキッチ/石川/ソッコ、左サイドは山岸/清水/辻尾、シャドーは石原/森崎浩/大崎/野津田/高萩、最終ラインは水本/千葉/森脇/ソッコ/塩谷、と枠にたいして複数人あがるし、質の差はあれどチームの骨格を壊してしまうような穴埋めはありませんでした。
でもボランチは森崎浩がいないと中島だけどいう状態で、二人のサブにあたる人材が一人だけでいいの? って状態に見えるんですよね。
カズも浩司も一年間通して稼働できるコンディションが来年も続くかどうかは当人達もわからない上に、二人とも30を超えていますので鮫島あたりには何としても頑張ってもらわないといけません。
来年鳥栖から岡本を戻すんなら心強いですが、大分にいってる丸谷はレギュラーで出てるのでもう一年くらい修行に出されたままになりそうな気がします。
広島は平均年齢が現在も決して低くないチームなので、経験値で勝者たりえるサッカーができたとも言えますが、世代交代というテーマからは逃げられないので上手いことポイチさんがやってくれることを祈ってやみません。
天皇杯で敗退したときの、寿人の苦言を若手がどう受け止めてくれるか。
清水や石川が若いと行っても23歳。やはり20歳前後の選手が一人二人は主力に食い込んできてくれるのが理想です。
とはいえ、個人的にはエスパルスの世代交代はちょっとやり過ぎだとは思いますが…。
今年で契約終了になりそうな予感がするのが中島/横竹、一人二人はさらにレンタルで出されるかも、という気が…。辻尾はレンタルバックかな?
CWC と優勝決定戦で見せた塩谷のリベロとしてのパフォーマンスは抜群だったので、来期は千葉ちゃんが下手するとベンチ。それくらい競争が激しいことはチームとしていいことですね、やってる選手は可哀想なくらい大変でしょうけど…。
今期はいい夢を見させてもらいました。
来期は今年よりよくなることは恐らくないでしょうが、やっぱり声を枯らして応援しようと思います。
チームのみなさん、お疲れさまでした。
最後に。
森脇、残って公太のチャントを継いでくれ。
2012/12/13
2012/03/12
2012 J1 開幕戦 広島対浦和から考える
ミシャのサッカーは時間がかかるというのは2007年の降格を踏まえて皆さん言われているのは理解できるものの、浦和は昨年の迷走はあったとはいえ2009年から2年間のフィンケサッカーがあったわけで、下地が無いわけではない。
ただ思うのは、2008年に3−6−1が産まれたとき、選手の意見を取り入れての形だったということ。
入れ替わりはあっても軸が変わらずに数年やってきた広島と、型に選手を入れていく今年の浦和のやり方はどっちが正解ということは無いにしても、浦和のチャレンジするハードルは相当に高い。
そんなわけで広島vs浦和。
やりたいことをやってる広島と、やりたいことを表現できない浦和という形で試合は終わって、そのまま勝敗も反映されたというのが妥当な評価かなと思います。
ミカは1人であってもぶち抜いていくので右サイドはいつも通りという感じがしていたけど、左サイドは去年と違って水本がかなり前線まで来るようになっていたのが一番のポジティブな驚き。
山岸との距離が近く数的有利な状況を多く作れていた。
そして何より昨年との一番の違いは守備の安定度。
昨年までは何度も選手が体を投げ出してシュートを防いでいたシーンがあったけど、10日の試合ではそんな形になる前にブロック内で潰していた。
去年はチュンソンが守備ポジションまで戻らないこともしばしばで、リトリートしてブロックを作るといっても実際は2−3−5の不安定な形だったところが、今年はきっちり1−4−5の形が敷けていたように見えました。
張監督のときの大宮は、敵ながら美しい守備ブロックで凄いなと思ったものですが、あそこまででは無いにしても守備の整備は間違いなく進んでいるようで。
あとはきちんと攻撃サッカーの継続ということで、練習もコンビネーションの攻撃練習を多めにポイチさんにはお願いしたいところです。
ただし不安がないわけでもなく、一番は監督としてのゲームコントロール能力。
選手交代が遅いようにも見えたのが気がかりです。
浦和は監督自身も選手の当てはめ方をまだ暫くは模索が続くでしょう。
ただ選手の運動量が増えてきたとき、もっと躍動感がでるはずで、考えるよりも自然と動けるようになるには前線の選手達の動き方、GKと最終ラインの組み立て方がなじむ必要がありそう。とくにGK加藤は蹴り出すか味方に繋ぐべきか迷いが多々見えていたので、あの辺での失点は今シーズン数回覚悟しておかないといけないはずです。
鹿島に行った佐藤には何度ヒヤヒヤさせられたことか…。
最終ラインからのフィードが足りないとか、前線から引き出す動きとキープ力が足りないとか、まあ見ていて不足している所は広島サポでもないとすぐにはわからないと思いますが、ハマれば最高に楽しいサッカーでもあるので、11月の対戦こそが真の新旧対決なんだろうと思いました。
ただ思うのは、2008年に3−6−1が産まれたとき、選手の意見を取り入れての形だったということ。
入れ替わりはあっても軸が変わらずに数年やってきた広島と、型に選手を入れていく今年の浦和のやり方はどっちが正解ということは無いにしても、浦和のチャレンジするハードルは相当に高い。
そんなわけで広島vs浦和。
やりたいことをやってる広島と、やりたいことを表現できない浦和という形で試合は終わって、そのまま勝敗も反映されたというのが妥当な評価かなと思います。
ミカは1人であってもぶち抜いていくので右サイドはいつも通りという感じがしていたけど、左サイドは去年と違って水本がかなり前線まで来るようになっていたのが一番のポジティブな驚き。
山岸との距離が近く数的有利な状況を多く作れていた。
そして何より昨年との一番の違いは守備の安定度。
昨年までは何度も選手が体を投げ出してシュートを防いでいたシーンがあったけど、10日の試合ではそんな形になる前にブロック内で潰していた。
去年はチュンソンが守備ポジションまで戻らないこともしばしばで、リトリートしてブロックを作るといっても実際は2−3−5の不安定な形だったところが、今年はきっちり1−4−5の形が敷けていたように見えました。
張監督のときの大宮は、敵ながら美しい守備ブロックで凄いなと思ったものですが、あそこまででは無いにしても守備の整備は間違いなく進んでいるようで。
あとはきちんと攻撃サッカーの継続ということで、練習もコンビネーションの攻撃練習を多めにポイチさんにはお願いしたいところです。
ただし不安がないわけでもなく、一番は監督としてのゲームコントロール能力。
選手交代が遅いようにも見えたのが気がかりです。
浦和は監督自身も選手の当てはめ方をまだ暫くは模索が続くでしょう。
ただ選手の運動量が増えてきたとき、もっと躍動感がでるはずで、考えるよりも自然と動けるようになるには前線の選手達の動き方、GKと最終ラインの組み立て方がなじむ必要がありそう。とくにGK加藤は蹴り出すか味方に繋ぐべきか迷いが多々見えていたので、あの辺での失点は今シーズン数回覚悟しておかないといけないはずです。
鹿島に行った佐藤には何度ヒヤヒヤさせられたことか…。
最終ラインからのフィードが足りないとか、前線から引き出す動きとキープ力が足りないとか、まあ見ていて不足している所は広島サポでもないとすぐにはわからないと思いますが、ハマれば最高に楽しいサッカーでもあるので、11月の対戦こそが真の新旧対決なんだろうと思いました。
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